プーシキン美術館展に来た
東京上野、東京都美術館。
2018年数ある展覧会の中でも、印象派にスポットを当てた展覧会ではおそらく2018年最強だろうと思われる展覧会だった。
現在国立新美術館で開催中のビュールレコレクションもなかなかの展示だったが、いわゆる美術史的な展示が楽しめるのは、プーシキン美術館展ではないかと思う。
撮影ができないので、公式パンフレットから抜粋する。
印象派が好きな人は必ず訪れたい展覧会
これが公式パンフレットである。
モネの草上の昼食が今回のメインとなっている。
ただよく知られているのはマネの方である。
パンフレットにはマネの草上の昼食との対比などが研究されている。
たしかにモネのこの絵も美しいが、積みわらや、モネの庭なども展示があり、そちらもかなり良かった。
なぜ100年以上も経っているのに、こんなにも緑が青々しいのかと疑問に思っているが、ところどころに薄い青が塗られている。あるいは下絵の段階では青く塗っていたのかもしれない。そうなるとイエローオーカーやバーアンバー系の茶色くなる風景画とは異なり、青々とした緑が続くのだろうか。
モネの展示は見所である。
セザンヌのサント・ヴィクトワール山
セザンヌといえばサント・ヴィクトワール山である。
2枚展示されている。
後期に描かれた上に絵では割と崩壊が進んでおり、風景画でありつつも抽象画、表現主義的になって来ている。セザンヌにはこう見える、いやセザンヌはこう描きたいといった感じの絵になっており、画の迫力が凄まじい。これは実際に見て、その絵の美しさ、迫力を感じて欲しい。中期に描かれたもう一方の山も、堂々とした美しさがあり、とても良い。
他にもアンドレ・ドランの南フランスの絵があったりする。
いわゆるフォーヴ派といったところであり、マティスなどの時代になる。印象派の次の世代としてのこの辺りの絵画も、そしてゴーギャンなども展示があり、なかなかすごい展覧会だった。