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【連載 europaからの手紙 12】小さな絵を数時間で描くこと

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12月になった。もうすぐ31になる。30代も始まってみると色々あったと思う。今は全てがリハビリのような毎日だけど、それでも1ヶ月やっていけるお金を手に入れて、ホッとしている自分がいる。

画材屋に横浜まで行って、大好きな画材を買って好きなだけ絵の具を使って絵を描くのが楽しい。大作はほとんど完成に近いのか、まだまだやりたいのかわからない。大作になればなるほど人物の顔を描く時間が短くなる。体を描いたり、背景を描いたりするからだ。顔を描くことの難しさや面白さを忘れてしまってはないか?と思い、私は6号ほどのキャンバスにエウロピを描く。

1時間くらいで絵を描くこと

ルノワールは速描きだったと言われ、人物のスケッチも1時間くらいでやってのけたという。それも油絵でやるというのだ。

私もそれに挑戦してみようと、6号のキャンバスでやってみる。そうすると意外とできてしまうものだった。

顔は目をちゃんと描くこと、鼻や唇の位置を間違えないこと、唇が一番難しいことなど、色々セオリーがあるかもしれないが、割と油絵でも画溶液をうまく調節していけば上から色を置いていくことができる、というか最近できるようになった。

顔の色ベージュとバーアンバー系の濃茶いろはかなり色がはっきり分かれているので、色を重ねやすい。逆にいうと影響を受けにくい組み合わせということになる。一方例えば空を描きたい場合はスカイブルーや青に白を混ぜるだろうけど、青は他の色に影響を受けやすい色なので、速描きには向いていない。早描きをするならこげ茶など、影響を受けない色を使ったほうがよさそうである。

速描きは満足感が出るが、質感は良くない

油絵はいくつかの工程を経て完成へと向かう。その工程の間、絵の具を乾かす時間というのが一般的に3、4日と長い。派遣で働いて、土・日に絵を描くとなると、丸々1週間待つことになる。未完成の顔を見ながら次の工程へ進むと、それがプレッシャーになったりする。今工程で顔を完成させなければならない、というプレッシャーである。

私はそういうプレッシャーも、自分の趣味であるなら好きだけれど、今回1時間くらいで顔を描いて見て、素早くかけるならそれはそれでいいかもしれないと思うようになった。体全体を描きながら顔を進めて行くと、なぜか途中から首が長くなってしまったりすることが度々起きる。また顔が小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたりする問題だ。

すでに体を描いた後に首が長くなったら大変である。顔を選ぶか、体を選ぶか。そしてどちらかを修正しなければならず、徒労になる。もし先に満足いく顔が出来上がったら、その後の体の制作や背景の制作は非常に楽しいものになるだろう(私は今まで政策を苦痛と思ったことは、最初の1年くらいでしかないけれど)。

いつかエウロピの顔を見ながら、踊るように絵を描くことができるようになるかもしれない。

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